ネットで有名なオロナインパックは、毛穴の角栓がごっそり取れると人気の毛穴ケア方法です。
しかし、オロナインパックで逆に毛穴の黒ずみが悪化する可能性があります。
オロナインパックに隠された危険性や、オロナインパックに頼らない毛穴の黒ずみケア方法をご紹介します。
ネットで有名になったオロナインパックとは
オロナインパックと聞くと、有名なのは毛穴の角栓をごっそり落とす毛穴パックでしょう。
または、有名な美容家の方が提唱していた水溶きオロナインですね。オロナインパックといえば、毛穴パックを指すことが多いので、今回はオロナインパック=毛穴パックとします。
オロナインパックは数年前にネットを中心に話題になった毛穴ケア方法です。
方法は二通りあり、
- オロナインを鼻にたっぷり塗り、ぬるま湯ですすぐ
- オロナインを鼻にたっぷり塗り、ぬるま湯ですすいだあと毛穴パックシートを使う
どちらも毛穴の角栓を取り除くのが目的で、若い男女の間で流行りました。
今でもツイッターで「オロナインパック」と検索すると、10代、20代が日頃のスキンケアにオロナインパックをしていることをつぶやいています。
顎のニキビ全然なおらん、、、オロナインパックきかないのしんどい(⌒▽⌒)
— ゆうな (@ff_initiative) 2018年10月12日
オロナインパックで毛穴の黒ずみごっそり……はウソ?
オロナインパックで毛穴の角栓は取れるけど……
オロナインパックが有名になったのは、オロナインを鼻に塗ると、驚くほど角栓がごっそり取れるからです。
確かに、角栓を取り除く力は強いですが、黒ずみが永久に無くなるわけではありません。
むしろ、オロナインパックをして一時的に黒ずみが薄くなった気になっても、しばらく経つとまた黒ずみが現れます。
つまり、オロナインパックは一時的に黒ずみを目立たなくしますが、同時に新たな黒ずみの原因にもなるのです。
そもそも毛穴の黒ずみとは?
毛穴の黒ずみには2つのタイプがあります。
- メラニン色素沈着による黒ずみ
- 角栓酸化による黒ずみ
鼻の頭を触ってみてください。ざらついていないのに黒ずみが目立つ、という場合はメラニン黒ずみです。ザラザラとしていて黒ずみが目立つなら、角栓酸化による黒ずみになります。
メラニン黒ずみは、紫外線によるメラニンの過剰生成が原因なので、必要なのは角栓を取り除くことではなく、美白ケアです。
では、角栓が酸化してできる黒ずみは角栓を取り除くだけで無くなるのでしょうか?
答えはノーです。
そもそも、酸化した黒ずみ角栓ができるのは、肌が乾燥しているからです。肌が乾燥していると、肌は潤い補給のために皮脂を過剰に分泌します。
過剰に分泌された皮脂が角栓に混ざり、角栓が大きくなってまた酸化して黒ずみになるのです。
黒ずみになる前に角栓を取り除いても、肌が乾燥したままだとまた同じように角栓ができ、結局イタチごっこになります。
オロナインパックで角栓をごっそり取り除いても、黒ずみの根本的な解消にならないどころか、オロナインの作用でますます肌を乾燥させてしまうのです。
オロナインパックが危険な4つの理由
抗菌・殺菌作用で肌の菌バランスを乱す
肌表面や毛穴には、数百もの菌が存在しています。中でも、表皮ブドウ球菌は肌の潤いを保つために欠かせない菌です。
しかし、オロナインパックをすると、オロナインの強い殺菌力で肌に必要な菌まで殺してしまいます。
肌に必要な皮脂まで奪い乾燥が進む
オロナインパックで毛穴の角栓が取れるのは、オロナインに含まれる油分による作用です。
油分が含まれていると聞くと、保湿されている気になりますが実はその逆で、オロナインを洗い流すときと毛穴パックを剥がすときに、肌表面に必要な皮脂が奪われます。
肌表面は皮脂や汗によって見えない薄い膜のようなものが張られており、外気の刺激やホコリなどからガードされているのです。
オロナインパックで角栓が取れても、同時に肌に必要な皮脂まで取れているため、ますます肌が乾燥してしまいます。
医薬品の説明書にない使い方はそもそもNG
そもそもオロナインは医薬品です。
医薬品は、メーカーが定めた使用方法に基づいて使うもので、自己流で使うものではありません。医薬品は効果が現れやすいですが、常用するには刺激が強いものがほとんどです。
オロナインの主成分は、クロルヘキシジングルコン酸塩液という消毒、殺菌作用のある成分で、炎症のひどいニキビには有効ですが、肌を保湿したり毛穴をケアするという作用はありません。
オロナイン自体が危険というわけではなく、オロナインパックや水溶きオロナインのような、オロナインをスキンケアに使う自己流の使い方が危険なのです。
毛穴パック自体も肌ダメージが大きい
オロナインだけではなく、毛穴パック自体も肌刺激が強いので、毛穴ケアには向いていません。パックを剥がしてどれくらい角栓が取れたのか、確認するのは楽しいですよね。
一度毛穴パックを経験してしまえば、角栓がスッキリ取れることにハマってしまう人も多いです。
しかし、毛穴パックは強力な吸着力で角栓を無理やり取り除くため、毛穴周辺の皮膚に刺激を与えます。
また、皮脂や角質層の表面まで取り除いてしまうため、肌のバリア機能が低下する可能性もあるのです。肌のバリア機能は、肌の潤いをキープして刺激から肌を守るために欠かせません。
バリア機能が低下すると、乾燥だけではなく紫外線や外気の刺激に弱くなり、肌が敏感に傾いてしまいます。
オロナインパックに頼らない正しい毛穴ケアとは
角栓は無理やり取らず、柔らかくしてから取る
毛穴の黒ずみは一度のケアで無くなるものではありません。
日々のケアと週に一度のスペシャルケアを何度も重ねて、少しずつ目立たなくさせます。一度にごっそり角栓を取り除くは気持ち良いですが、美肌を手に入れるためには無理やりなケアは卒業しましょう。
まず、毛穴に詰まった角栓は、毛穴ダメージが少なく毎日使える泥洗顔料や、泥が主成分のゴマージュを使って柔らかくします。泥には毛穴の奥に詰まった汚れを吸着する作用と、潤いを閉じ込める作用があるため、角栓の成長と乾燥を同時に予防できるのです。
そして、週に一回はピーリングや酵素洗顔で柔らかくなった角栓を洗い流します。
ローションパックでじっくり保湿
乾燥が毛穴の黒ずみの根本的な原因なので、日々のスキンケアで使うアイテムは保湿力を重視して選んでください。
毛穴の黒ずみケアのために、鼻の部分に化粧水をたっぷり浸したコットンでローションパックするのもオススメです。
パック時間は長ければ良い、というわけではないので要注意。2、3分パックすれば十分です。
保湿をすると毛穴まわりの皮膚が柔らかくなるので、スペシャルケアで角栓が取れやすくなります。
水溶きオロナインはどうなの?
オロナインを使ったスキンケア方法は、他にも水溶きオロナインやオロナインをクレンジングクリームがわりに使うなど、様々な方法がネット上にあふれています。
特に水溶きオロナインは、有名な美容家の方が提唱しているだけあり、美肌に良いと信じられ、オロナインパックに比べるとマイナスイメージは少ないです。
水溶きオロナインは、オロナインを精製水などで溶かしたもので、肌荒れがひどい時や肌の調子が悪いときに乳液がわりに使うというスペシャルスキンケアです。
ニキビや乾燥に良い、とネットでは絶賛されていますが、水溶きオロナインもオロナインパックと同じように、避けた方が良いと思います。
毎日やるわけではないと言っても、オロナインには本来化粧品に配合されないような消毒、抗菌成分が配合されているため、化粧品のように広範囲の皮膚に使うべきではないのです。
特にオロナインは炎症ニキビを鎮静化させるほど、菌に対して強力な作用を持ちます。水で薄めてるから良い、というわけではなく、顔全体に使えば顔の皮膚全体の菌に悪影響です。
肌荒れがひどい時や肌の調子が悪い時は、肌は特に敏感な状態になっています。敏感な状態の肌には、肌が落ち着くまでは刺激の少ない基礎化粧品に切り替え、基本的な保湿ケアに徹した方が良いでしょう。
オロナインパックではなく、正しい方法で毛穴ケアしよう
間違った毛穴ケアは黒ずみを悪化させるだけです。オロナインパックは、肌刺激が強く新たな黒ずみ毛穴を作る原因になります。
今すぐに黒ずみ毛穴を改善したい気持ちはわかりますが、スキンケアですぐに黒ずみを消すことは不可能です。
肌に負担をかけない方法でコツコツと毛穴ケアを続ければ、肌はしっかりと努力に応えてくれるでしょう。
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