バターで炒めるだけで美味しいほうれん草ですが、栄養も豊富なことをご存知ですか?
美容と健康に良いほうれん草の効果や効果を無駄にしない調理法、食べ方、そしておすすめのレシピまでご紹介します。
この記事の目次
ほうれん草の効果とは?まずは栄養をチェックしよう!
栄養価が高い緑黄色野菜の中でも、特に栄養豊富なのがほうれん草です。ほうれん草に含まれている栄養を知ることで、美肌やダイエットに役立ちますよ!
不足しがちなビタミン類が豊富
ダイエットをすると、必ず便秘になる、めまいや立ちくらみが起こる、肌荒れが起こるなどといった経験はありませんか?ダイエット中は、食事制限で栄養不足になりやすく、便秘や肌荒れ、体の疲れなど様々な不調が起こります。
特に不足しやすいのがビタミン類です。
ビタミン類は体内で消費されやすいため、毎日ビタミン類豊富な食品を摂り続けなければ不足しやすいのです。ほうれん草には、ビタミンAやビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれています。
ビタミンは数種類を一緒に摂ると、体内で効果的に働くのですが、ほうれん草にはビタミン類がバランスよく含まれているので、工夫しなくてもビタミンを効率よく摂れるのです。
血液作りに欠かせない鉄分たっぷり
以下のような方は、鉄分不足で貧血の可能性があります。
- めまいや立ちくらみが頻繁に起こる
- 肌がくすんでいる
- 疲れやすい
- オーバーワークでもないのに体がだる重い
- 頭が重い日が多い
- 爪が薄くて割れやすい
一つでも当てはまるなら、貧血予防に鉄分摂取を意識しましょう。ほうれん草は、鉄分を豊富に含む野菜の代表です。
なんと、一日に必要な鉄分の摂取目安量の40%をほうれん草100gで摂れるのです!
また、鉄分の吸収をサポートする葉酸も豊富に含まれるので、他の鉄分を豊富に含む食品に比べて、効率よく鉄分を補給できます。
女性は、もともと男性に比べると貧血になりやすいのですが、ファストフードやインスタント食品などを頻繁に食べる人は、鉄分不足になりやすいので要注意です。
女性は毎月の生理で鉄分が失われるので、もともと貧血になりやすい傾向があります。とくに、中学生や高校生などカラダが急激に成長する時期には、鉄分が不足して思春期貧血がみられますし、妊娠、出産、授乳期にも鉄分がいつもより多く必要とされるので、注意が必要です。また、最近の若い女性に増えているのが、極端なダイエットや偏食が招く鉄分不足です。ダイエットのためにとひとつの食品だけを食べ続けたり、カップラーメンや菓子パン、ファーストフードで食事をすませたりしていると、栄養がかたより、鉄分不足になってしまいます。
引用:ソフィ
ほうれん草を常食にすることで、美容と健康の維持に効果的ですよ。
酵素作りに欠かせないマンガンが摂れる
酵素ジュースや酵素サプリで、すっかりダイエットや美容面で注目される存在になった酵素ですが、酵素の生成に必要不可欠なのが「マンガン」というミネラルです。
ところで、あなたはほうれん草を調理するとき、根元の部分はどうしますか?もし切り落として捨てているなら、もったいないですよ!
ほうれん草の根元の赤い部分には、マンガンが含まれているので、根元の土を洗い流したら、そのまま根元も調理すると酵素作りに欠かせないミネラルが摂れます。
豊富なカリウムで下半身太り予防
太ももやふくらはぎが太いのが悩み、という方はむくみやすく、むくみが下半身太りの原因になっているかもしれません。むくみは放っておいても治る、というのは間違いです。
むくみを放置しておくと、皮膚の下に溜まった余分な水分や老廃物が脂肪細胞とくっつき、新たなセルライトを作ります。セルライトが増えることで、下半身がより太くなってしまうのです。
ほうれん草には、体内の余分な水分を排出しやすくする「カリウム」が豊富に含まれています。
特に一日中座りっぱなしで体を動かすことが少ない人は、体内の巡りが滞ってむくみやすいため、ほうれん草を食べる習慣を作ると体型維持に効果的ですよ。
ほうれん草で期待できる効果まとめ
貧血から起こる不調を予防
ほうれん草に豊富に含まれる鉄分と、鉄分の働きをサポートする葉酸、吸収率を高めるビタミンCが貧血トラブルを防ぎます。
めまいや立ちくらみ、だるさ、肌のくすみ、疲れなど、貧血を防ぐだけで様々な不調に効果が期待できます。
骨を丈夫に育てる
小さいお子様やお年寄りがご家庭にいるなら、ぜひほうれん草を積極的に献立に取り入れてみてください。ほうれん草には、「ビタミンK」という骨を作るサポート作用のあるビタミンが含まれています。
丈夫な骨作りに欠かせない栄養素なので、お子様の体の成長やお年寄りの骨の病気予防にぴったりです。
若々しい美肌をキープする
ほうれん草には、肌に良いビタミンがたっぷり含まれており、食べる美容液として言っても過言ではありません。特に豊富に含まれているビタミンAは、皮膚や粘膜を保護し、肌トラブルを防ぎます。
ビタミンCは、強い抗酸化作用で肌の老化を防ぐ他、コラーゲン生成に欠かせない栄養素なので、肌のハリを守って若々しい美肌をキープしてくれます。
抗酸化作用といえば、ビタミンEにもあり、血管の老化を防いで血流を促し、くすみのないクリアな肌へと導いてくれるのです。様々なビタミン類が含まれ、それぞれが美肌効果を発揮してくれるので、ほうれん草をサプリのように毎日摂取すれば、高級コスメも必要なくなるかもしれませんね。
生活習慣病を防いで健康維持
健康診断の数値を見て、「そろそろ健康のことも考えないと」と焦り始めた方にも、ほうれん草はおすすめです。
ほうれん草に含まれるカリウムは、むくみ予防だけではなく、高血圧の予防効果も期待できます。また、ビタミンCやビタミンEによる抗酸化作用で血管の老化による動脈硬化予防にも効果的です。
食欲を抑えて肥満を防ぐ!
なんと、ほうれん草には食欲を抑える効果があることが、最近の研究で分かっているのです!
ホウレンソウに含まれる天然成分が食物の消化・吸収を遅くし、食欲を抑える効果があることを、スウェーデンの科学者が発見した。この成分の解明が進めば、肥満の予防に役立つ可能性がある。
引用:糖尿病ネットワーク
食欲を抑える効果のカギを握るのは、ほうれん草など葉物野菜の葉にある、葉緑体に含まれる「チラコノイド」という成分です。
ほうれん草が成長するために、光合成を行うときに必要な成分で、研究ではチラコノイドが脂肪の消化と吸収、食欲を増やすホルモンの分泌を抑えることが解明されています。
ただし、ほうれん草によるダイエット効果は、まだまだ研究段階なので、ほうれん草を大量に食べてダイエット、ということはやめてくださいね。研究が進めば、ほうれん草が原料のダイエットサプリが開発されるかもしれませんね。
ほうれん草の効果的な調理方法と食べ方
ほうれん草の効果を引き出す調理方法、食べ方をご紹介します。
今までなんとなく適当に茹でていた、食材の組み合わせを意識したことがなかった、という人も、一度ほうれん草の調理方法と食べ方を見直してみましょう。
ほうれん草の効果的な茹で方とは?
ほうれん草を茹でるとき、簡単だからと茹でる前に切っていませんか?茹でる前にほうれん草を切ってしまうと、切った部分からビタミンが失われしまうのです。
茹でている間にもビタミンの半分は失われてしまうのですが、できるだけビタミンの損失を防ぐために、下茹で前に切るのはやめましょう。
ほうれん草の茹で方は、沸騰したたっぷりのお湯(塩を加える)で3茹で、流水で手早く冷やします。茹でるときは、熱が通りにくい根元から先に鍋に入れましょう。
根元を20秒ほど茹でたら、葉の部分も入れて1分間茹でます。冷水に浸すとビタミンがどんどん流れてしまうので、冷やす時間はできるだけ短くしてくださいね。
- 下茹で前に切らない
- 根元から先に茹でる
- 冷やす時間は流水で短くする
時短調理に!ほうれん草の冷凍保存方法
ほうれん草の下茹では、その日食べるぶんだけではなく、数日分まとめて茹でると便利です。食べきれないぶんは冷凍すれば、栄養が失われずに保存できます。
また、ほうれん草は常温や冷蔵保存に弱いので、栄養を守るためには購入したその日のうちに下茹でしてくださいね。
冷凍保存は、下ゆでした冷やしたほうれん草の水気を絞り、束ごとラップに包んでジップロックに入れて保存するのがおすすめです。
調理するときは、解答せずそのまま調理に使えますよ!
調理に迷ったら油で炒めよう
ほうれん草に含まれるβカロテンとビタミンEは、油と合わせると吸収率がアップします。ダイエット目的なら、使う油はサラダ油やバターではなく、オリーブオイルがおすすめです。
オリーブオイルは、脂質や糖の代謝を促す働きや、抗酸化作用がある美容と健康に良いオイルです。熱に強く、熱で効果が失われることもないので、ダイエット中の食事の調理油にぴったりですよ!
ほうれん草を卵とベーコンと一緒に、オリーブオイルで炒めると美味しくておすすめです。
ほうれん草の効果を高める食べ合わせ
期待する効果に合わせて、食べ合わせを工夫するとほうれん草の栄養を効果的に摂取できます。
- 貧血予防:ほうれん草×卵、ブロッコリー、海苔
- 便秘予防:ほうれん草×もやし、ごぼう、大根、ごま
- 美肌目的:ほうれん草×ナッツ類、なす、パプリカ
- 貧血予防:ほうれん草と卵の炒め物 ほうれん草とブロッコリー、エビのサラダ
- 便秘予防:ほうれん草ともやし、牛肉のガーリック炒め ほうれん草のおひたし大根おろしポン酢のせ ほうれん草の胡麻和え
- 美肌目的:ほうれん草のくるみ和え ほうれん草とパプリカのナムル
目的に合わせて食材を選ぶと、レシピも簡単に決まりますよ!
美肌、ダイエットに!ほうれん草おすすめレシピ
ほうれん草の食べ合わせを考えて、美肌とダイエットに良いおすすめレシピをご紹介します。
①小麦粉無しだからヘルシー!ほうれん草とパプリカのキッシュ風
生地を使わず、卵と牛乳、具材だけで作るヘルシーキッシュです。
キッシュ、というよりボリューミーなオムレツのような感じかもしれません。お好みで粉チーズを加えると、食べ応えがアップします。
- 卵→貧血予防
- パプリカ→美肌
- 下茹でしたほうれん草 2株
- 赤パプリカ(横にしてスライス) 1/2個
- ハム(一口大にカット) 2枚
- 卵 3個
- 牛乳 大さじ1.5
- コンソメ顆粒 小さじ½
- 塩こしょう 少々
作り方
- 耐熱ボウルにカットしたほうれん草、パプリカを入れてラップをふんわりかけ、600Wのレンジで1分加熱します。
- 粗熱が取れたボウルに卵と牛乳、調味料を加えて、1と混ぜ合わせます。
- 2を耐熱容器に入れてアルミホイルで蓋をして、オーブントースターで10分焼きます。蓋を外して5分焼いて焼き目をつけたら完成です。
- オーブントースターではなく、オーブンやオーブンレンジを使う場合は、あらかじめ220度に予熱してくださいね。
②野菜たっぷりビビンバ
丼で野菜をたっぷり摂れるビビンバです。ごま油の風味でヘルシーな野菜も、がっつり食べ応えのある味わいに!
ダイエット中の場合は、ご飯を減らしたり、ご飯の代わりに水気を抜いたお豆腐を使うと糖質をカットできます。
もやし→便秘予防
- 下ゆでしたほうれん草 1袋
- 人参(千切り) 1/2本
- もやし 1/2袋
- 鶏がらスープの素 小さじ1
- 塩こしょう 少々
- ごま油 大さじ1
- 豚ひき肉 200g
- しょうゆ、砂糖 各大さじ1
- すりおろしニンニク 少々
- 卵 2個
- のり 適量
- コチュジャン 適量
作り方
- フライパンにごま油大さじ1を熱し、5cm幅にカットしたほうれん草と千切り人参を軽く炒め、もやしを加えて炒め合わせます。味付けは鶏がらスープと塩こしょうで味を整え、お皿に取り出しておきます。
- フライパンにごま油を小さじ1熱し、豚ひき肉を入れ、色が変わったらしょうゆ、砂糖、ニンニクを加えて炒め合わせ、火が通ったら別のお皿に取り出しておきます。
- 丼にご飯を盛り付け、炒めた野菜とひき肉、のり、卵、コチュジャンをお好みでトッピングして完成です。
ほうれん草を食べるときに注意すること
栄養豊富なほうれん草ですが、生食には向いていません。ほうれん草は、生の状態で「シュウ酸」という摂りすぎると尿路結石の原因になる成分を含んでいます。
シュウ酸は、下ゆですることでアクとなって失われますが、生のまま食べるとシュウ酸ごと摂取してしまうので要注意です。特に、スムージーの材料に生のほうれん草を使うのはNGです。スムージーの材料に使う場合は、下ゆでして冷凍保存したほうれん草を使うと便利ですよ。
ほうれん草を上手に取り入れて美と健康をキープ!
ほうれん草は、下茹でして冷凍保存しておくと、色々な料理に使いやすく、豊富な栄養を無理なく手軽に摂取できます。
女性に嬉しい貧血予防や、美肌、生活習慣病の予防に丈夫な骨づくりなど、ほうれん草は年齢性別問わず、様々な効果が期待できるので、ぜひ毎日の食卓に登場させましょう!
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