130年以上愛されているロングセラー商品「美顔水」がニキビケアに役立つアイテムとして注目を集めています。
確かに美顔水はニキビケアとして有効な手段の1つではありますが、大人ニキビへのケアとしてはおすすめできない理由がいくつか存在します。
大人ニキビに使用すると時には悪化したり改善が遠のいたりする恐れも否定できません。
「なぜ大人ニキビに美顔水が適さないのか」「どういったニキビなら美顔水は役立つのか」といった大人ニキビと美顔水の関係性のほか「美顔水でのケアが適している肌質や正しい使い方」を美顔水の特徴や大人ニキビのメカニズムを踏まえたうえでわかりやすくご紹介します。
美顔水を賢く使用したケアに繋げたり美顔水を使用しても良いのかを判断したりと、ニキビケアとして美顔水を検討している方は是非ご覧くださいね。
ロングセラー商品として知られる「美顔水」の特徴とは
薬用化粧水「美顔水」は「にきびとり美顔水」として明治18年に発売され、現在もなおニキビケアに役立つアイテムとして130年以上愛され続けているロングセラー商品です。
2つの薬用成分配合
サリチル酸:毛穴をふさぐ古い角質を柔らかくし、優しく除去することを目的に配合されている有効成分。肌のターンオーバーを促進する効果のほか、殺菌・抗炎症効果によるアプローチも期待できる。
ニキビの原因の1つとして考えられているアクネ菌の繁殖を防ぐ「抗菌作用」から、ニキビ予防に役立てられる有効成分。
上記2つの薬用成分を配合することで毛穴やニキビへの効果が望めるようになっていますし、過剰な皮脂分泌の抑制からテカリ予防にも繋げられやすいことから、今もなお注目を集め続けているスキンケアアイテムです。
美顔水が大人ニキビにおすすめできない3つの理由を解説!
過剰な皮脂分泌の抑制やアクネ菌繁殖&毛穴詰まりの予防など、確かに美顔水はニキビ予防に繋げられる働きが期待できる商品です。
しかし、そうしたアプローチからニキビ予防を目指す性質上、大人ニキビの改善・予防ケアには適していないと考えられます。
大人ニキビの改善・予防を目的として美顔水を使用した場合には、肌の状態が悪化したり大人ニキビができやすくなったりと逆効果になる恐れもあります。
美顔水が大人ニキビの改善・予防にはおすすめできない3つの理由について、大人ニキビが生じる根本的な原因を交えながらわかりやすく解説いたします。
大人ニキビの原因は乾燥肌やストレスなど複数の要素が複雑に関係
10代でのニキビができる原因は、「思春期ならではのホルモンバランスから過剰に皮脂が分泌され、それによって生じた毛穴詰まりからニキビができる」が挙げられます。
20代以降のニキビ、「大人のニキビ」の原因は大きく異なります。
生理周期やストレス、そして乾燥などにより、毛穴などの周辺のターンオーバーが過剰になり、角層が厚く積もってしまいます。
その結果、毛穴がつまって炎症が起きる。これが、「大人のニキビ」です!
これに対して20代以降の大人ニキビでは、「ストレスや肌の乾燥など様々な要素が複雑に絡み合うことで毛穴が詰まり、その結果としてニキビができる」と毛穴詰まりが生じるメカニズムが複雑なものになっています。
ニキビケアというと「皮脂やそれによる毛穴詰まりの除去が何よりも大切」というイメージを抱きがちですが、上記のようなメカニズムから生じている大人ニキビに関しては逆効果から悪化してしまいかねないと言っても過言ではありません。
こうした大人ニキビならではのメカニズムやその原因こそが、美顔水がおすすめできない下記3つの理由として挙げられますよ。
刺激が強い成分「サリチル酸」から余計に悪化する恐れが
冒頭でご紹介しました「サリチル酸」は、毛穴をふさず古い角質を柔らかくして優しく除去するというピーリング効果が期待できる薬用成分です。
ただ、このピーリング効果のような刺激が強い作用は、大人ニキビができやすくなっている肌には適しているとは言えません。
というのも大人ニキビができやすくなっている肌は、乾燥からバリア機能が低下し外からの刺激を受けやすい状態に陥っているからです。
少しの刺激からも肌荒れやかゆみなど肌トラブルが引き起こされやすいお肌にとって、ピーリング効果が期待できるサリチル酸は刺激が強く避けるべき成分だと言えます。
また、サリチル酸によって肌の潤い保持に必要な角質をも除去してしまいかねませんし、余計に肌環境を悪化させる原因に繋がることも十分に考えられます。
乾燥が大きく関わっている大人ニキビでは「余計な皮脂や古くなった角質除去を目的としたピーリング効果」よりも「乾燥による肌のバリア機能の低下、ターンオーバーの乱れなどによる毛穴詰まりを根本から改善するための保湿ケア」を最優先で行うようにしましょう。
アルコール成分によって肌が乾燥しやすい状態に
上記でも触れましたが、大人ニキビへのケアでは「肌のバリア機能を正常にしたり肌のターンオーバーを整えたりするための保湿によるアプローチ」が欠かせません。
ところが美顔水では「ゲラニオール変性アルコール」という肌の乾燥に繋がりやすい成分が含まれています。
アルコールはサッパリとした使用感のため、化粧水に用いられることが多い成分です。
揮発性が高い性質上、蒸発する際に肌に存在する水分を奪ってしまうことから乾燥肌には適していない配合成分の1つと考えられています。
肌の乾燥が改善・予防に繋がるどころか乾燥状態の悪化から「乾燥性敏感肌」へと陥るリスクが高まってしまうアルコール成分は、大人ニキビケアとして用いるアイテム選びではできる限り避けましょう。
「アルコール不使用」や「ノンアルコール」と表記されているアイテムであれば、大人ニキビや乾燥が気になる肌にも安心して使用できますのでおすすめです。
保湿ケアによる大人ニキビの改善や予防は期待できない
大人ニキビのケアとしての使用に美顔水をおすすめできない3つめの理由としては、美顔水そのものに保湿ケアによるアプローチがほとんど期待できないからです。
美顔水には有効成分として「サルチル酸」と「ホモスルファミン」、その他の成分として「ゲラニオール変性アルコール」「PG」そして「香料」が配合されています。
潤いのある使用感のために用いられるPGは肌への保湿効果は低く、保湿成分とは言いにくいのが事実です。
繰り返しになりますが大人ニキビへのケアでは保湿ケアを最優先で行うべきですし、それと同時に肌への刺激となったり乾燥の原因になったりする成分やケアは避けることも大切です。
美顔水のような保湿効果が期待できない一方で、ピーリング効果といった肌への刺激が強い作用を持つ化粧水は避けるべきだと考えられます。
美顔水がニキビケアとして役立つのはどんな肌質?使い方の注意点は?
美顔水の使用がおすすめできないのは大人ニキビに限っての話です。
大人ニキビ以外の思春期ニキビやオイリー肌(脂性肌)ニキビなど、過剰な皮脂分泌やそれによる毛穴詰まりが生じやすい肌質には美顔水は有効的な手段に!
「ピーリング作用」や「過剰な皮脂分泌の抑制」は乾燥肌など大人ニキビの原因となる肌環境には適さないものの思春期ニキビやオイリー肌ニキビには有効的なケアとして役立ちますよ。
ただし、美顔水が思春期ニキビやオイリー肌ニキビへのケアとして役立つアイテムではありますが、それぞれのニキビへの使い方としては気をつけるべきポイントが2つずつ存在します。
思春期ニキビへの使い方でのポイント2つ
- 乾燥による「乾燥から肌を守ろうとして増える皮脂の分泌量」を避けるために、美顔水だけでなく保湿成分を含むアイテムを使用したスキンケアを並行して行う。
- ニキビが1つ2つとピンポイントで少量できている場合には、ニキビが生じている部分だけを美顔水を含ませたコットンで軽く押さえる程度の塗布で留めておく。
オイリー肌ニキビへの使い方でのポイント2つ
- 必要以上に皮脂を除去するのはかえって肌に悪影響を及ぼしてしまうため、美顔水によるケアは週1回程度の頻度で。
- 美顔水適量を含ませたコットンで顔全体を軽く拭き取るようにして使用しましょう。拭き取った後には化粧水や乳液などによる保湿ケアを忘れずに。
洗顔後、適量を手のひらにとり、お顔全体にやさしくなじませてください。ふきとる場合は、コットンに適量含ませ、軽くおさえるようにしてお使いください。
その際、パックのように顔等にあてたままにすることはお避けください。まれに赤み等の過敏症状があらわれることがあります。
なお、ピーリング効果が期待できる美顔水はフェイスパックのような使用方法には刺激が強すぎるため、上記のように公式サイトでも使用方法としては推奨されていません。使用方法や使用目安量を守ったうえで上手に活用していくようにしたいですね。
30代からの大人ニキビへのケアは保湿を最優先で!
美顔水は大人ニキビには適していないものの、思春期ニキビやオイリー肌ニキビには効果を発揮することがわかりました。
今回ご紹介しましたように、ニキビが生じるメカニズムとケアから期待できるアプローチをきちんと知ったうえで、ニキビごとに合ったケアを行うことが大切なのです。
特に大人ニキビの場合には「乾燥肌」や「肌のターンオーバーの乱れ」による毛穴詰まりが原因として考えられます。
そのため、乾燥肌やターンオーバーの乱れそして肌のバリア機能の低下のどれにも共通して欠かすことのできない「保湿ケア」に重心を置いたスキンケアを習慣として続けるようにしてくださいね。
また、乾燥肌対策として知っておきたい保湿成分に関する情報や保湿アイテムの選び方、そして正しいスキンケアによる健康的な肌の維持など、保湿ケアに関しての詳しい情報は下記の記事を参考にしてくださいね。
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