美顔器の中でも特に人気が高いのが、イオン導入器です。
イオン導入器は、化粧品をつけただけでは浸透しにくい美容成分を、肌の奥深くにまでしっかりと浸透させるため、化粧品単体で使ったとき以上の効果が期待できます。
今回は、イオン導入器でケアを始めたいという方向けイオン導入器美顔器の効果やメカニズム、選び方やおすすめをユーザーから寄せられたレビューを集計してランキング形式でご紹介します。
化粧品の成分は肌の浅い部分にしか効かない!
どんなに高級な化粧品を使っても効果は薄い?
化粧品にお金をかけている人にとっては、ショッキングな事実ですが、化粧品の成分は肌の表面のごく浅い部分にしか浸透しません。
肌の構造は、表面に近い部分から表皮→真皮→皮下組織、という三つの構造でできています。
中でも、目に見える部分である表皮は、厚さ0.2mmと極薄ですが、四つの層で構成されています。
表皮を構成する四つの層(上から順に)
- 角層
- 顆粒層
- 有棘層
- 基底層
この四つの層の中で、化粧品の成分が届くのは角層までです。
化粧品の中に、「高浸透」と宣伝されているものは多いですが、浸透できるのはあくまでも角層の奥まで、ということになります。
角層には天然保湿成分や水分が含まれており、うるおいによって肌を刺激や紫外線から守っています。
保湿成分や水分であれば、角層に浸透することで角層のうるおいを保ち、バリア機能の低下を防ぐ効果が期待できます。
しかし、美白有効成分やリフトアップに効果的な成分は、角層より奥に浸透しないと効果が発揮されません。
例えば、シミをケアしたくて美白化粧品を使うとします。
シミの原因になるメラニンは、表皮の一番下にある基底層で生まれるため、シミのケアをするためには基底層まで美白成分を浸透させなければいけません。
深いシワやたるみを化粧品でケアする場合も同じです。
深いシワやたるみは、表皮の下にある真皮でコラーゲン繊維が劣化または減ることでできるため、リフトアップに有効な成分は真皮に浸透させる必要があります。
化粧品の成分が浸透しない理由
化粧品を普通につけても成分が浸透しないのは、角層と顆粒層の間に働くバリア機能が関係しています。
角層と顆粒層は、それぞれ酸性とアルカリ性の状態になっており、電気の膜のようなバリアが働いているのです。
角層と顆粒層の間のバリア機能によって、有害な成分が肌に侵入しないようになっていますが、化粧品の成分も同じように浸透しにくくなっています。
つまり、プチプラの化粧品でも高級な化粧品でも、美容成分の浸透力はどちらもほとんど変わりなく、あくまでも表面的な保湿ケアしかできないのです。
イオン導入器の効果

美容成分を高浸透させる
化粧品を普通に使うと浸透力に限界がありますが、イオン導入器を使うと、成分によっては角層より深く成分を浸透させることができます。
イオン導入は、電気の力で角層と顆粒層の間にある電気のバリアを一時的に弱めて、成分を高浸透させる機能です。
別名「イオントフォレシス」とも呼ばれており、エステサロンや美容クリニックはもちろん、医療分野でも使用されています。
イオントフォレシスは比較的低電圧(10 V 程度)を数分から数時間皮膚に負荷し、生じる電気反発力(electrorepulsion)によってイオン性物質の経皮吸収を促進させる方法である。
イオン導入器は、自宅でもイオン導入が使えるように作られた美顔器です。
- 肌に微弱な電流を流し、バリア機能を一時的に弱める。
- 化粧品の成分をマイナスイオン化させる。
- 美顔器のヘッド部分にマイナスイオンが流れているため、マイナスイオン化した成分がヘッド部分と反発して角層より深くまで成分が浸透する。
イオン導入器でケアできる肌悩み
イオン導入器の最大のメリットは、肌悩みに合わせた美容成分を高浸透させ、肌悩みをマルチにケアできることです。
同じ化粧品でも、普通につける場合とイオン導入器を使った場合では、効き目が異なります。
イオン導入器を使うと、化粧品だけではケアが難しい毛穴トラブルやシミ、たるみなどにも効果的です。
シミ
メラニンの増加でできるシミのケアには、
- ターンオーバーでメラニン排出を促す
- できたメラニン色素を還元する(無色化させる)
- メラニンを過剰に作らせない
三つのアプローチが必要です。
中でも、メラニン色素の還元とメラニンを過剰に作らせないためには、美白有効成分を顆粒層(表皮の一番下にある層)まで働かせなければいけません。
イオン導入器は、美白有効成分のうち以下の成分を高浸透させてシミをケアします。
- ビタミンC誘導体
- プラセンタエキス
- トラネキサム酸
特にビタミンC誘導体は、メラニン色素の還元とメラニン生成を抑える二つの働きがあるため、イオン導入器を使ったシミケアでクリニック施術でも使われています。
抗酸化力が強いため、乾燥やたるみなど、エイジングトラブルにも効果的です。
ビタミンCは、抗酸化・コラーゲン生成・メラニン抑制・皮脂コントロール・細胞活性などに優れ、肌の老化を遅らせて、傷ついた肌を修復する重要な働きがあります。
トラブルがある肌には、イオン導入により直接肌の奥まで高濃度ビタミンCを浸透させると、効率的に高い美肌効果を得られます。
たるみ
目尻や口元、額にできやすい深いしわや、ほうれい線、たるみは肌の奥深くにある真皮から起こるものなので、真皮にアプローチするケアが必要です。
真皮にあるコラーゲン繊維やエラスチンなど、弾力成分の劣化や減少が原因なので、弾力成分を修復させる、または減少を抑えるケアをしなければいけません。
イオン導入器では、以下のリフトアップ成分を浸透させ、深いしわやほうれい線、たるみをケアします。
ほおに多いたるみ毛穴も、たるみを引き上げることで目立ちにくくなります。
- ビタミンC誘導体
- ナールスゲン
イオン導入器の中には、マッサージ効果のある超音波やEMS機能がついているものもあります。
美容成分を浸透させるだけではなく、マッサージで筋肉や脂肪を引き締め、リフトアップ効果を高めます。
毛穴の開き
毛穴が目立つ部分では、毛穴まわりの皮膚のターンオーバーが正常に行われず、毛穴の上の部分がすり鉢状に広がっています。
毛穴まわりの皮膚を引き締めることが必要ですが、引き締め作用のある化粧品はアルコールが配合されているものが多く、アルコールの作用による乾燥や刺激が起こる可能性があります。
そこでおすすめなのが、イオン導入器を使って引き締め成分を浸透させるケアです。
グリシルグリシンというペプチド成分は、すり鉢状に広がった部分を引き締める作用があり、イオン導入器で浸透力が高まります。
実際に美容皮膚科では、毛穴の開きをケアするために、イオン導入器を使ってぐりシルグリシンを浸透させる施術が行われています。
『グリシルグリシン』は、肌のキメを整え、毛穴の開きを小さくする効果を持つ資生堂特許成分です。
毛穴は皮脂に含まれる「不飽和脂肪酸」によって炎症を起こすと、すり鉢状に大きく広がってしまいますが、『グリシルグリシン』はその炎症を抑え、毛穴の開きを小さくする効果を持っています。
さらに高い保湿効果を発揮し、キメを整えることも分かっています。
イオン導入器の選び方
イオン導入と導出機能がセットのものが便利
イオン導入器は、イオン導出機能がセットでついているものが多く、イオン導出機能と合わせて使うとより効果的なケアができます。
イオン導入とは逆に、ヘッド部分から肌の汚れと逆のイオンを流し、肌の汚れを吸い出すクレンジング機能です。
古い角質や皮脂汚れ、洗い残したメイク汚れなどを吸い出します。
手では落としきれないキメやしわの溝、毛穴の奥に溜まった汚れを取り除き、毛穴詰まりによる毛穴の開きや黒ずみ、ニキビケアに効果的です。
イオン導出機能で肌の汚れを落とすことで、イオン導入器の美容成分の浸透力がアップするため、美容成分の効きがアップします。
肌のたるみやシワをケアするなら多機能美顔器を選ぶ
たるみやシワは、真皮から起こる肌トラブルなので、セルフケアが特に難しい肌トラブルです。イオン導入器でも、目に見えるほどの効果が出るまでは時間がかかります。
イオン導入機能に合わせて、真皮に働きかけるラジオ波や、表情筋を鍛えてリフトアップするEMS機能がついた多機能美顔器なら、たるみやシワの根深い部分までケアが可能です。
現在たるみやシワが目立たない、という場合でも、多機能美顔器ならたるみやシワを根本からしっかり予防できます。